SPECIAL TALK SESSION

DJ発想で、ファッションを
アップデートする。

アパレルと格闘技が融合するブランド
「GO GEAR」発売記念鼎談

新時代のパフォーマンスギアGO GEAR が2021年8月にスタートした。
今回コラボレーションしたブランドのMINOTAURディレクターの泉栄一氏へのインタビュー記事です。
聞き手はGO三浦崇宏。

SPECIAL TALK SESSION

 

グローバルで活躍するバイヤー時代から、
MINOTAURを立ち上げるまで

三浦(GO)
ファッションのバイヤーとしてグローバルに活動する中で、いつMINOTAUR を立ち上げるに至ったんですか?
泉さん
バイヤーを続けている中で、最初は現地のトレンドをいち早く持ってくるという仕事だったんです。でも後に、海外のアーティストやデザイナーの感覚を僕がその洋服にするってお仕事に変わってきたんです。要は、昔は日本にない物って多かったんですけど、だんだん日本にないものって無くなってくるので、バイヤーと言うよりも、向こうのアート感覚を日本で洋服にすることが本職になってきました。
MINOTAUR というブランド名の経緯をお話しすると、自分がDJをやっていた時のことまで遡るんです。DJとして、サンプリングとかリミックスコラボレーションをやっていて、当時はそういった名前も無かった時代のお話なんですけれども。
三浦(GO)
ヒップホップとかその音楽の考え方をファッションに取り入れた、みたいな。
泉さん
DJの世界でいうサンプリングのような、リスペクトし合う中で一緒に作り上げるって手法は、当時のファッションだけの先輩たちからすると、なかなか理解できないものだったんです。例えば、当時のミュージシャンとDJの関係でお話すると、ミュージシャンからしたら、「DJは自分で音楽作ってないのに。人の音を使って」と反感を買っていた時代もあったんですよね。でもそのうち、「ミュージシャンは楽器を弾けて素晴らしいけど、DJはいろんな音楽を聴いていて、また違った良さがある」と理解が広まっていった。
三浦(GO)
ミックスすることで、また新しいものが創造されますよね。
泉さん
なので、洋服の作り方も、ゼロから作るデザイナーさんの素晴らしさはあるものの、バイヤーは作り手よりもいろんなものを見ていたり、着た回数が多かったりしますね。それを活かした編集的なブランドとしてMINOTAUR を立ち上げた、という文脈もありました。そこで本題の名前の経緯になるんですけど、ピカソやダリなどに代表されるシュールレアリスム時代に、写真家とか、絵描く人とか、いろんなクリエイターがグループで作っていた本があって。その本のタイトルが「MINOTAUR」なんです。
三浦(GO)
へええ、シュールレアリスムのアーティスト達が作っていた本が、MINOTAUR。
泉さん
そこもサンプリングなんですよね。ネーミングも。やっぱり当時はファッションの先輩達に、サンプリング的な手法っていうのはどうしても認められなかったんで。でもMINOTAUR をシュールレアリスム時代からのリファレンスとして出すことによって、「実はこういう手法って、数十年数百年前からありますよね」と示したつもりでした。

 

「オシャレは我慢じゃなくていい」が、MINOTAUR の根幹

三浦(GO)
MINOTAUR ってテクノロジーをいち早く取り入れていたりとか、その着心地が圧倒的によかったりとか、ファッション界の新しい地点に立っていると思っていて。今のテクノロジーをふんだんに取り入れるとか、ものすごくシルエットがいいのに着心地もいいみたいなところが、僕は好きなんですよ。MINOTAUR、本当に1番好きなアパレルで。これはいつからそういうスタイルになったんですか?MINOTAUR ってテクノロジーをいち早く取り入れていたりとか、その着心地が圧倒的によかったりとか、ファッション界の新しい地点に立っていると思っていて。今のテクノロジーをふんだんに取り入れるとか、ものすごくシルエットがいいのに着心地もいいみたいなところが、僕は好きなんですよ。MINOTAUR、本当に1番好きなアパレルで。これはいつからそういうスタイルになったんですか?
泉さん
背景としては、質への不満ですね。バイヤーとして、アーティストの洋服や、ギャラリーのアーティストTシャツとか、あらゆるジャンルのTシャツを買ったものの、「もう作家が違うだけで、ベースが一緒じゃん!」と思ったんですね。昔からの「オシャレは我慢」みたいな考えには疑問があったんですよ。別に我慢せずにオシャレの方がいいし、みたいに思って。これまでずっと言い聞かされていたことへの疑問が、いっぱい重なってきたんですよね。
三浦(GO)
なるほどね。オシャレは我慢って言われるような、シルエットを綺麗にするためにきつくても着なきゃいけないとか、着心地は後から考えればいいみたいな風潮は確かにありますよね。「その常識を変えてこう」みたいなスタイルに対しては、やっぱり僕らGOも近いんですよね。
泉さん
いろんなところに行ったり、いろんなものに触れたり、いろんなものを食べたりすると、目が肥えてきたり、舌が肥えてきたりするように、仕事柄、肌が肥えてくるんですよね。敏感になってくる。仕事も結構パソコンとかに向き合うことが多いので、自分の体で感じるストレスとか着心地っていうのはすごく大事だと思うんですね。その時代のリアリティを感じながら、洋服を通して表現させてもらってきました。
三浦(GO)
うーん、なるほど。めちゃくちゃ面白い。最近だとビジネスパーソン向けのジャケットアンドパンツスタイルとか、Tシャツとか、各社いろいろ開発していますけど、もう全部MINOTAUR でいいんじゃないかと思っています。それぐらいシルエットもきれいだし、着心地もいい。で、今回GOでオリジナルアイテムを作ろうと思った時に、やっぱり最初に頭に浮かんだのが泉さんのMINOTAUR だったんですよね。

MINOTAUR を身につける人は
「自分の生き方を、自分でデザインする人」

三浦(GO)
僕の周りだと明石ガクトさん( ONE MEDIA)とか、かっぴーさん(漫画家/左ききのエレン作者)とか、大室正志先生とか、ちょっとこう自分に変なこだわりがある人がMINOTAUR を着ているイメージがあるんですよね。実際、MINOTAURってどんな人が着ているんですか?
泉さん
まさにおっしゃったような皆さんですね。姿形とか職業はバラバラですけど、そういった何ていうんですかね。まあおっしゃったようなこだわりというか。
三浦(GO)
自分の生き方を、自分でデザインしようとしている人。そんなイメージがありますよね。
泉さん
その方達のジャンルの違う部分で主張のある方に好んでいただいているんだろうなってすごく感じますね。実際プライベートでも皆さん親しくさせてもらっている部分もあり、やっぱり人としてちょっと近い部分があったりします。あと、好きだからね、宇野さんは。異常に好きだからね。服とか靴とか。
三浦(GO)
思想とかで共感できる方が着ているってことですね。今回GOがプロダクトを作らせてもらったことで、ビジネスパーソンにもMINOTAUR が広がっていくといいなと思っています。そういった仕事を頑張っている人とかビジネスに対して自分なりのスタイルを持っている方に対して、MINOTAUR が受け入れられることについてはどう思いますか?
泉さん
1番嬉しいことですね。ブランドコンセプトの一つでもあるんですけど、「その人自身らしく」ということのためにやっているので。なんか僕がデザイナーとしてそのブランドのデザインを主張するやり方ではなくて、やっぱりその方たちが日頃のお仕事で生活しやすく、その人らしくなってもらうために作っているので、MINOTAUR を選んでくれて快適と思ってくれているっていうのは、やっぱり嬉しいです。

雰囲気で「っぽく」作るのではなく、
傾聴と機能美で作る。

三浦(GO)
今MINOTAUR でプロダクト作っていく時に、泉さんが譲れないポイントとか、こだわっているポイントってあるんですか?やっぱり最近だとあの禅コラボの建仁寺のジャケットとか、ブランドのジャケット一つ取っても素材の使い方とか。例えばボタンの止め方とかいろいろこだわりがあると思うんですけど、どういうところに1番工夫とか企画を考えてらっしゃるんですか?
泉さん
東凌さんにずっとヒアリングをしていましたね。どのような作法とか作業をしていて、昔から着ているものについてどういう部分で困っているのか、こうなった方がいいとか、徹底的にヒアリングをして。プロ仕様として着る物を作って、それを僕らも売らせてもらっていいですか?という作り方ですね。デザイン上だけの話ではなく、本当にそれをやっている人たちがオフィシャルに使いやすいと認めてくれたものを、ファッションとして取り入れる。普通とは逆の順番ですが。
三浦(GO)
なるほど。今回のキャップを作る際は、撥水とか防臭とか僕なりにすごくお願いしたポイントがたくさんあるんですけど、泉さんがこのプロダクト作る時にこだわったこととか、考えたことってどういうところがあるんですか?
泉さん
キャップに関してだと、ずっとかぶる方のことも想定すると、まずは通気性が1番大事だと思っていました。でも通気性重視になると、昔だと完全にスポーツ生地っていうか、見かけがスポーツで機能もスポーツになってしまいますよね。今でも多いですが。今回のプロダクトは進化していて、見かけはこういうマットで落ち着いた生地なのに、実は通気性がスポーツものよりも優れている、というのを実現しました。シックと機能を両立しているので、カジュアルでありながらも、フォーマルでも使用可能なプロダクトになっています。
三浦(GO)
外では撥水に加えて日差しを防ぐし、中にいる時はファッションアイテムになる。実用とファッション両方の機能があるということですね。あとは防臭。僕もおじさんなので加齢臭とか気にするんですけど。加えて、めちゃめちゃ形が綺麗で、ちょっと独特の形をしているので、かぶると顔がちっちゃく見える機能があるんですよ。これはどういう工夫によって生まれたんですか?
泉さん
キャップのつばの幅とか長さとかって、詳しい方はその微妙な違いがすごく分かると思います。でも、日頃かぶらない方がとりあえずで選んでしまうと、キャップが似合わないということが多々起きてしまう。実はキャップって、つばの幅とか角度とか深さとか浅さとかの微妙なバランスがあって、欧米の方しか似合わないキャップって多いんですよね。でも日本人が似合うキャップっていうのは、やっぱり若い時からずっと色々試してきたので。今回お話しをいただいて、その経験を色々入れさせてもらっているのは、結構ポイントだと思います。

ネクタイのように頭のスイッチになるキャップ。それが GO GEAR。

三浦(GO)
なるほど。このつばの角度とか、長さとか、バランスがめちゃくちゃ綺麗ですよね。このGO GEARのキャップはどんな人にこうかぶってほしいと思います?
泉さん
三浦さんのように常にキャップがアイコンになっている方はもちろんなんですけど、長いことかぶってない、ちょっとかぶり慣れないなっていう方こそ試してほしいですね。ちょっと概念変わるんじゃないかな。
三浦(GO)
大げさじゃなくてね。僕は本当に世界一のキャップだと思っていて、多くの人にかぶってほしいなって思っています。キャップっていうと、どうしてもこう尖った人とか、ヒップホッ プの文脈で捉えられることが多いんですけど、ある意味自分の中で仕事のスイッチを押すという風にかぶってほしい。僕は月〜金をずっとこれかぶっていて、土日はまたかぶんなかったりするんです。仕事する時の自分のスイッチとして、キャップを使っているんで。 そろそろ、時間になってきましたね。最後に、ビジネスパーソンの方が特にGOGEARのTシャツを買ってくださっていると思うんですけど、格闘界ではなくビジネスパーソンといった仕事する人たちがONEHUNDRED ATHLETICを着ることについてはどう思われますか?
泉さん
ネクタイみたいですね。
三浦(GO)
僕は本当そういうスタイルですね

これからのファッションは、
「主義主張」としての服へ。

三浦(GO)
泉さんとしては、今後ファッションはどうなっていくと思われますか?
泉さん
主義主張ですかね。どうせ着るのであれば、その自分の考え方がより反映されているものがいいのではないでしょうか。そのコミュニケーションツールとしてすごく大事になっていくので。今までは、寒いから着るとか、暑いから半袖とかっていう形が大事で、主義主張はついでだった部分もあったと思います。でもこれからは、なぜそれを選ぶかとか、なぜそれ着ているかっていう理由が、自己表現になるような気がします。
三浦(GO)
なるほど。逆にこうビジネスパーソンや、ファッションとかアパレルに自信がない、興味がない人もいると思うんですけど、どういう所から気をつければいいと思います?いわゆるビジネスパーソンにファッションアドバイスするならば、「とりあえず、MINOTAUR着ろ」と思うんですけど僕は。MINOTAUR、誰にでも自信持って勧められます。どういうふうにしたらもっとこうオシャレになるというか、ファッションが進化するのかっていうところをお聞きしたいです。
泉さん
「時代性をまとう」ことはビジネスパーソンに大事なことなのかなと。定番と思い込んでいるものは、ちょっと時代性が変わらないっていうのもあったりするんで。流行り物って、オシャレに詳しくない方には、なんか難しかったり、大変だったりすると思うので、時代性にあった商品は出していこうと思っています。
三浦(GO)
なるほど。今回のキャップを作る際は、撥水とか防臭とか僕なりにすごくお願いしたポイントがたくさんあるんですけど、泉さんがこのプロダクト作る時にこだわったこととか、考えたことってどういうところがあるんですか?
泉さん
キャップに関してだと、ずっとかぶる方のことも想定すると、まずは通気性が1番大事だと思っていました。でも通気性重視になると、昔だと完全にスポーツ生地っていうか、見かけがスポーツで機能もスポーツになってしまいますよね。今でも多いですが。今回のプロダクトは進化していて、見かけはこういうマットで落ち着いた生地なのに、実は通気性がスポーツものよりも優れている、というのを実現しました。シックと機能を両立しているので、カジュアルでありながらも、フォーマルでも使用可能なプロダクトになっています。
三浦(GO)
外では撥水に加えて日差しを防ぐし、中にいる時はファッションアイテムになる。実用とファッション両方の機能があるということですね。あとは防臭。僕もおじさんなので加齢臭とか気にするんですけど。加えて、めちゃめちゃ形が綺麗で、ちょっと独特の形をしているので、かぶると顔がちっちゃく見える機能があるんですよ。これはどういう工夫によって生まれたんですか?
泉さん
キャップのつばの幅とか長さとかって、詳しい方はその微妙な違いがすごく分かると思います。でも、日頃かぶらない方がとりあえずで選んでしまうと、キャップが似合わないということが多々起きてしまう。実はキャップって、つばの幅とか角度とか深さとか浅さとかの微妙なバランスがあって、欧米の方しか似合わないキャップって多いんですよね。でも日本人が似合うキャップっていうのは、やっぱり若い時からずっと色々試してきたので。今回お話しをいただいて、その経験を色々入れさせてもらっているのは、結構ポイントだと思います。

MINOTAUR を選んでくれる方への
メッセージ

三浦(GO)
最後に、今回のキャップを購入してくれる仲間たちに対してメッセージをいただけますか?
泉さん
人と同じが嫌っていうファッションの考え方もあるし、あの人と一緒が安心するって考え方もあると思うんですけど、まずは一つの共感を楽しんでほしいです。 GO GEARのキャップをかぶっても、主張しすぎないですし、でも知っている人にとっては「あ、それですね」みたいな、そういう合言葉的な感じになるんで。それを楽しんでいただけたらいいなとか。快適な話で盛り上がったり、さりげなさで気づきあったりっていう。そういう楽しみを差し込んでもらいたいです。
三浦(GO)
ありがとうございます。 めちゃくちゃ自信があるプロダクトなので、これからも推していきます。

PROFILE

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    泉栄一 EIICHI IZUMI

    有限会社ファント代表取締役/MINOTAUR ディレクター。地元・福岡でインポートブランドの輸 入・販売、企画デザイン業務を経験し、2004 年に自身のブランドであるMINOTAUR を立ち上げる。 現在ではMINOTAUR のほか、大手ブランドのディレクションやユニフォームデザインなどを手掛け ている。主な仕事に、ワコールのコンディショニングウェアー「CW-X」アドバイザー、エチケット ブランド「MXP」メンズディレクター。また「SONY」ストアー、本社受付、「 JiNS MEME」の ショップユニフォームデザインなども担当。またDJ として、数々のイベントへの出演やオーガナイ ズ、コンピレーションアルバムの選曲などを勢力的に行う。

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    三浦崇宏 TAKAHIRO MIURA

    1983年9月16日生まれ。2007年に博報堂に入社し、マーケティング・PR・クリエイティブの3領域を経験。その後TBWA \HAKUHODOを経て2017年に独立し、The Breakthrough Company GOを設立。Cannes Lions、PRアワードグランプリ、ACC TOKYO CREATIVITY AWORDS グランプリ/総務大臣賞など受賞多数。著書『言語化力(言葉にできれば人生は変わる)』(SBクリエイティブ)がAmazonのビジネス書ランキングで1位に。ほか著書に『人脈なんてクソだ(変化の時代の生存戦略)』(ダイヤモンド社)、『超クリエイティブ 「発想」×「実装」で現実を動かす』(文藝春秋)があり、4月に発売された最新刊『「何者」かになりたい 自分のストーリーを生きる』(集英社)が好評発売中。『スッキリ』(日本テレビ系)、『Mr.サンデー』(フジテレビ系)などの情報番組にもコメンテーターとして出演中。